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business2026/6/16 5:00:00
非上場の強み生かす 独製薬べーリンガー会長が明かす長期で勝つR&D戦略 (橋本宗明が医薬・医療を読む)

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非上場の強み生かす 独製薬べーリンガー会長が明かす長期で勝つR&D戦略 (橋本宗明が医薬・医療を読む)

出典: 日経ビジネス (原典を開く)

ニュース概要(出典記事の要点)

非上場の独製薬大手ベーリンガーインゲルハイムは、長期視点と早期提携を軸に競争力を維持している。米国の薬価政策は継続の可能性が高く、各国で負担の再配分が課題だ。医薬品投資はコストではなく社会を支える投資と位置付け、制度改革と環境整備が求められる。

※ 上記は出典記事の要約です。本サイト独自の分析・背景解説は下記をご覧ください。

解説

製薬業界は、新しい薬を開発するために莫大な時間とお金がかかる、とても大変な世界です。そんな中で、ドイツの製薬会社ベーリンガーインゲルハイムが、どのようにして世界のトップを走り続けているのか、その秘訣が紹介されています。

この会社の一番の強みは「非上場」であること。つまり、株式市場に株を公開していないので、株主から「もっと早く利益を出せ」「四半期ごとの決算で良い数字を出せ」といったプレッシャーを受けずに済むのです。だからこそ、すぐに結果が出なくても、じっくりと腰を据えて研究開発に取り組める。これが、画期的な新薬を生み出すための大きなアドバンテージになっています。

新しい薬の開発には、10年以上の歳月と、数百億円から数千億円もの費用がかかると言われています。途中で失敗することもしばしば。上場企業だと、そうした長期的な投資が株主の理解を得にくいこともあります。しかし、ベーリンガーインゲルハイムは、この「非上場」という特性を活かし、目先の利益にとらわれず、本当に社会に役立つ薬を、長い目で見て開発することに集中できています。

また、彼らは新しい技術やアイデアを持つベンチャー企業と、早い段階から手を組むことにも積極的です。自分たちだけで全てを開発するのではなく、外部の専門家や研究機関と協力することで、より効率的に、そしてより早く、新しい薬の種を見つけ出し、育てていく戦略を取っています。これは、オープンイノベーションと呼ばれる考え方で、現代の技術開発において非常に重要なアプローチです。

現在、アメリカでは薬の価格が高すぎるという問題があり、薬価を下げるための政策が進められています。これは、製薬会社にとっては厳しい動きですが、患者さんにとっては薬が手に入りやすくなる可能性があるため、社会全体でどうバランスを取るかが問われています。ベーリンガーインゲルハイムは、こうした厳しい環境の中でも、医薬品への投資は単なるコストではなく、人々の健康を支え、社会全体を豊かにするための大切な投資であると強く主張しています。これからも、彼らのように長期的な視点を持つ企業が、人々の健康を守るためにどんな役割を果たすのか、注目していく必要があります。

関連データ

新薬開発にかかる期間(平均)
9~15年
出典:日本製薬工業協会
新薬開発にかかる費用(平均)
約2,600億円
出典:Tufts Center for the Study of Drug Development (CSDD)
ベーリンガーインゲルハイムの創業年
1885年
出典:ベーリンガーインゲルハイム公式ウェブサイト
世界の医薬品市場規模(2023年予測)
約1兆6,000億ドル
出典:IQVIA

今後の予測

今後の製薬業界は、いくつかのシナリオが考えられます。

**シナリオ1:長期視点と提携の加速** ベーリンガーインゲルハイムが示すように、非上場企業や、上場企業であっても長期的な研究開発への投資を重視する企業が、競争力を高める可能性があります。また、自社ですべてを抱え込まず、外部のスタートアップや大学との早期提携(オープンイノベーション)が、新薬開発の成功率を高める鍵となるでしょう。特に、希少疾患や難病といった、これまで手が届きにくかった分野での革新が期待されます。

**シナリオ2:薬価政策とイノベーションのバランス** 米国の薬価抑制政策は他の国々にも波及し、世界的に医薬品への公的支出の適正化が求められる動きが強まる可能性があります。これにより、製薬企業は薬価と研究開発投資のバランスをより厳しく見直す必要に迫られます。社会貢献性と企業収益性の両立が、これまで以上に重要な課題となるでしょう。単に高価な薬を作るだけでなく、費用対効果の高い、真に価値のある薬の開発が求められるようになります。

**シナリオ3:デジタル技術の活用と個別化医療の進展** AIやビッグデータ解析といったデジタル技術が、創薬プロセスにさらに深く組み込まれ、開発期間の短縮や成功率の向上が期待されます。また、遺伝子情報に基づいた「個別化医療」がより一般化し、患者一人ひとりに最適な治療法が提供される時代へと移行していくでしょう。これにより、製薬企業は、薬の製造・販売だけでなく、データ解析や診断技術といった、より広範なヘルスケアソリューションを提供するビジネスモデルへの転換を迫られるかもしれません。

ニュースタイムライン

  1. 2026年6月8日

    英製薬CEO、トランプ政策受け「日本での新薬発売見送り」の可能性示唆 (橋本宗明が医薬・医療を読む)

    日経ビジネス

  2. 2026年6月30日

    武田薬品トップ交代 新CEOジュリー・キム氏は“コミュ力”で経営をかじ取り (橋本宗明が医薬・医療を読む)

    日経ビジネス

参考引用

非上場の強み生かす

日経ビジネス

長期で勝つR&D戦略

日経ビジネス

医薬品投資はコストではなく社会を支える投資

日経ビジネス
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