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縮小社会に生きる:平均乗車人数「0人」の駅 毎日ホームで「お客さん」を待つ2人
出典: 毎日新聞 (原典を開く)
ニュース概要(出典記事の要点)
岡山県と広島県の山間部を走るJR芸備線の内名駅(広島県庄原市)。1日に発着するのは上下線で朝、昼、夜の計6本だけ。JR西日本によると、1日の平均乗車人数は2021年度から「0人」が続く。
※ 上記は出典記事の要約です。本サイト独自の分析・背景解説は下記をご覧ください。
解説
広島県と岡山県を結ぶJR芸備線、その中の内名(うちな)駅をご存じでしょうか。この駅は、なんと2021年度から1日の平均乗車人数が「0人」という、ちょっと信じられない数字が続いているんです。朝、昼、夜に上下合わせてたった6本の列車しか停まらないこの駅は、まるで時が止まったかのような静けさに包まれています。
「平均乗車人数0人」と聞くと、「そんな駅、なぜ存在しているの?」と思うかもしれません。しかし、この数字の裏には、日本の地方が抱える深刻な問題が隠されています。それは、人口減少と高齢化、そして公共交通機関の維持という課題です。
内名駅がある庄原市のような山間部では、若い世代の流出が進み、残された住民の多くが高齢者です。車を運転できない高齢者にとって、公共交通は貴重な移動手段ですが、利用者が少なくなればなるほど、鉄道会社は路線の維持が難しくなります。採算が取れない路線を維持し続けることは、企業にとっては大きな負担だからです。
では、なぜJR西日本は「0人」の駅を廃止しないのでしょうか。もちろん、すぐに廃止できない様々な事情があります。地域住民の生活への配慮、自治体との協議、そして路線の存続を求める声などです。鉄道は単なる移動手段ではなく、地域の象徴であったり、災害時の避難経路になったりする側面も持ち合わせているからです。
この内名駅の事例は、日本の地方が直面している縮小社会の現実を私たちに突きつけます。かつては賑わっていたであろう駅が、今は誰も乗降しない場所になっている。これは、鉄道に限らず、地域の商店街や学校、病院など、あらゆる公共サービスが同じような課題に直面していることを示唆しています。
私たちは、この「0人」の駅のニュースを単なる珍しい話として消費するのではなく、自分たちの住む地域や、将来の社会のあり方を考えるきっかけにすべきです。地域コミュニティの維持、新たな交通手段の模索、そして都市と地方の関係性など、多角的な視点から議論を深める必要があるでしょう。内名駅のホームで列車を待つ人々はいないかもしれませんが、その存在自体が、現代社会に大切な問いを投げかけているのです。
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