
ガートナー、国内企業の「シャドーAI」対応に新たな指針--「十分に管理できていない」が73%(ZDNET Japan)
ニュース概要
ガートナージャパンは6月18日、開催中のガートナー アプリケーション・イノベーション&ビジネス・ソリューション サミットにおいて、国内企業におけるシャドーAIへの対応方針についての見解を発表した。
解説
最近よく耳にする「AI(人工知能)」、皆さんの会社でも使われ始めていますか?
今回、調査会社のガートナーさんが発表したのは、企業内でこっそり使われているAI、その名も「シャドーAI」についての調査結果です。シャドーAIとは、会社が正式に認めていないのに、従業員が個人的な判断で業務にAIツールを導入してしまうことを指します。例えば、無料で使える文章生成AIや画像生成AIを、自分の仕事をもっと効率的に進めたいと思って使い始めるようなケースですね。
このシャドーAI、実は多くの日本企業で大きな課題になっていることが分かりました。なんと、調査対象企業の73%が「シャドーAIを十分に管理できていない」と回答しているそうです。これはつまり、ほとんどの会社が、どこで、誰が、どんなAIを使っているのか、きちんと把握できていない状況にあるということです。
「え、それって何が問題なの?」と思うかもしれませんね。一番の問題は「情報漏洩」のリスクです。会社の機密情報や顧客の個人情報を、無料のAIツールに入力してしまうと、その情報が外部に流出してしまう可能性があります。AIサービスによっては、入力されたデータを学習に利用している場合もあり、意図せず情報が第三者の手に渡ってしまうことも考えられます。
また、AIが生成した情報が間違っていたり、偏っていたりする「ハルシネーション」と呼ばれる現象も問題です。もし、AIが作り出した誤った情報を鵜呑みにして業務を進めてしまうと、会社の信用を失ったり、大きな損害につながったりする危険性もあります。
さらに、セキュリティ面でのリスクも無視できません。会社のIT部門が把握していないAIツールは、ウイルス感染などのサイバー攻撃の入り口になる可能性も秘めています。会社全体として、どんなAIツールを使って良いのか、どんな情報を入力してはいけないのか、といった明確なルールがないと、従業員は良かれと思って使ったAIが、結果として会社に損害を与えてしまうことになりかねません。
ガートナーさんは、このシャドーAIの問題に対して、単に禁止するだけではなく、企業がきちんと管理しながらAI活用を進めるための指針を示しました。従業員の皆さんがAIの恩恵を受けつつ、会社としてのリスクを避けるためには、経営層とIT部門が協力し、明確なルール作りと教育が欠かせない時代になっていると言えるでしょう。
関連データ
今後の予測
シャドーAIの問題は、今後さらに多くの企業で顕在化していくと考えられます。従業員がAIの便利さに気づき、業務効率化のために個人的に利用する流れは止められないでしょう。
**シナリオ1:リスク回避型の管理強化** 多くの企業は、情報漏洩やセキュリティリスクを重視し、AI利用に関する厳格なガイドラインを策定するでしょう。利用可能なAIツールを限定したり、社内ネットワークからの特定のAIサービスへのアクセスを制限したりする動きが加速するかもしれません。従業員へのAIリテラシー教育も強化され、AI利用に関する意識向上を図ることで、リスクを最小限に抑えつつ、安全な活用を目指す方向です。
**シナリオ2:AI活用推進型のルール整備** 一部の先進的な企業では、シャドーAIを単なるリスクと捉えるだけでなく、従業員の自律的なAI活用をイノベーションの機会と捉えるでしょう。安全なAI利用のためのルールを設けつつ、従業員が自由にAIを試せる「サンドボックス環境」のようなものを導入したり、社内でAI活用のベストプラクティスを共有する仕組みを作ったりするかもしれません。これにより、従業員の生産性向上と新たなビジネス機会の創出を両立させることを目指します。
**シナリオ3:規制と技術の進化による変化** 政府や業界団体がAI利用に関する新たな規制やガイドラインを設ける可能性もあります。これに伴い、AIサービス提供側も企業向けの管理機能を強化したり、よりセキュアな環境を提供したりする動きが進むでしょう。これにより、企業はより安全にAIを導入・管理できるようになり、シャドーAI問題は徐々に解消に向かうかもしれません。
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参考引用
“「十分に管理できていない」が73%
― Yahoo!ニュース IT
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